19.第二種電気工事士

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第二種電気工事士という資格をご存じですか?
ホームセンターに行くと、コンセントやスイッチといった電気設備資材もたくさん売られています。誰でもドライバーひとつあれば簡単に付けられそうな部品ですが、パッケージにはふつう次のように注意書きがあります。「この部品は資格がなければ取り付けることはできません」云々。
そう、第二種電気工事士とはこのための資格です。電気設備工事に必要な資格の中では最も初歩のものですが、例えば照明器具を取り付けるだけでも無資格なら違法行為になる場合があります。

そこで、これを取ろうと思い立ちました。
いや、例によって動機は単純です。何せ電気工事は高い! まあ必要経費と言われれば確かにそうなんですが、一回きりの工事ならともかく、電気設備は今後もちょこちょこと増設したり変更したりする可能性があります。だったらいっそ、と最初は安易に考えたのでした。
ところがさっそく参考書を買ってみてまず愕然。オーム、ヘルツ、ボルトアンペアと不可解な記号が続出、しかも三平方の定理とかオームの法則とか、どっぷり物理ではないですか。高校時代、あえなく破局して以来まったくご縁がなかったのに。たちまちにして当初のヤル気は急転直下……
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しかし。参考書も買った。資格がなければ工事は外注必至。切実な懐事情にも押し戻され、一月くらい経ってから渋々また参考書を読み始めました。国家試験でチャンスは年一回、そのうえ受験料も高くバカになりません。とにかく受ける以上受からないと時間もお金も丸損です。否応なく迫る試験日に向け、お尻に火が着いてきました。

試験には筆記と実技があります。
筆記はセンター試験のような4択で計50問。正答率60%が合格ラインで、そんなもん? と安堵したのも束の間。専門用語続出で最初は設問の意味すら解りません。
そして実技は初心者にはさらに難関です。出題される図面の回路を制限時間40分以内に完成させるというものですが、実際に部材を揃えて練習してみると、最初は2時間近くかかった上に減点となるミスのてんこ盛り。こんなん誰が受かんねん! とやけっぱちになりつつ、初夏の朝、現場作業前の2時間を練習に当て、毎日変な汗をかきながらパチパチと果てしなく電線を切ったり繋いだりしておりました。

で、結果は……おかげさまで無事合格しました。
ふー。嬉しいよりも、まずはホッとしました。切羽詰まったればこそ。試験を終えての印象として、難易度は自動車の運転免許に近い感じです。過去問対策を十分に積めば何とかなる、といったところでしょうか。 ちなみに試験終了から結果発表、通知、申請(県庁)、免状交付と、各段階で一月近くも待たされるのがいかにもお役所仕事。そしてここでもけっこう高い申請料を払うわりに、えらく質素な免状がぺら~んと届きます。まあ、終わり良ければ。
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それにしても試験というもの自体、学生時代以来でした。面倒だと思う反面、程よい緊張感があったり、知らない世界をまたひとつ開拓できたり、何より合格することで味わえる達成感など、予想以上に収穫がありました。急がば回れ? かな。
「喫茶店がダメだったら電気屋やればいいじゃない」と言われたりしますが、さすがにそれは脱線し過ぎ。シャレになりません。
(2008年8月)